品質保証（Quality Assurance）

サンプリングと培養は、内視鏡リプロセスの品質を監視するための重要な方法の一つです。定期的な微生物モニタリングでは、主に細菌と真菌が対象となりますが、ウイルスやプリオンは培養条件が複雑であるため優先度が低くなります。 指標微生物の情報を含むサンプリングと培養に関する重要な情報について、こちらで概要を確認してください。

文献

科学的概要

Acinetobacter属と内視鏡検査

Acinetobacter属がどのようにして自然環境から医療現場へと進出 したのか、微生物サーベランスにおける役割、そして医療環境におけるその潜在的リスクを学びましょう。

科学的概要

内視鏡のサンプリングと培養の方法

十二指腸内視鏡において6つのサンプリング方法を比較した研究についてご覧ください。この研究では、微生物の回収率が1～39％であることが明らかとなり、内視鏡の標準化された汚染モニタリングの必要性が強調されています。

科学的概要

WFHSS 2023でのオリンパスシンポジウム

リプロセス品質を向上するためのサンプリングと培養の重要性に焦点を当てたインタラクティブシンポジウムから得られた貴重な知見をご紹介します。

インフォグラフィック

微生物学：汚染の意味

考えられる感染経路、および汚染に関連する重要な用語について詳細をご確認ください。

科学的概要

微生物学的内視鏡サンプルの回顧的分析

Lionel Pineauによる研究論文では、2004年から2021年の間にフランスの490か所の民間および公的医療施設で採取された90,311個の内視鏡サンプルの包括的分析が公表されています。

科学的概要

フラッシュ ブラシ フラッシュ法による鉗子チャンネルからの抽出

フラッシュサンプリングのみの場合と比較して、内視鏡洗浄ブラシと2回目のフラッシュステップを用いると、より多くの微生物をより高い割合で検出できます。

科学的概要

Endoscope Hygiene Experts Forumの結果

EHEFの結果および、品質管理、内視鏡の革新、トレーニングの改善に関する最新の感染予防トピックについての詳細をお読みください。

インフォグラフィック

サンプリングと培養：ステージ1 – サンプリング

微生物学的サンプリングと培養は、複数のステップからなる試験法です。ステージ1では、内視鏡チャンネルと内視鏡の重要部分のサンプリングが実施されます。

インフォグラフィック

サンプリングと培養：ステージ2 – 培養

微生物のサンプリングと培養は、複数のステップからなる試験法です。ステージ2では、採取したサンプルを評価して、リプロセス後の汚染の有無を検出します。

科学的概要

サンプリングと培養の違いを理解する

軟性内視鏡のサンプリングと培養に関して、それがなぜ感染予防に不可欠なのか、また統一されたアプローチがなぜ重要なのかについて理解する。

科学的概要

米国の研究：正しいサンプリング・培養・評価

この研究では、サンプリングと培養を実施することが患者の安全性を高め、内部品質保証の向上に役立つことが示されています。

ホワイトペーパー

サンプリングと培養に関するヒントとコツ

内視鏡のサンプリングおよび培養プログラムを活用することは、患者への使用前に汚染を検出する上で非常に有益です。

科学的概要

十二指腸内視鏡に関する全国的な体系調査

オランダで行われた研究では、内視鏡的逆行性胆管膵管造影（ERCP）に使用された十二指腸内視鏡の汚染の広がりを調査しました。

科学的概要

EUSおよび十二指腸内視鏡による汚染リスクに関する研究

オランダにて、十二指腸内視鏡とリニア超音波内視鏡の汚染の広がりを調査する全国規模の研究が行われました。

指標微生物

Acinetobacter calcoaceticus

A. calcoaceticusは、Acinetobacter calcoaceticus/baumannii (ACB)複合体の他の種との区別が困難です。ヒトの臨床検体から分離されることはほとんどなく、臨床感染症への関与については不明のままです。

Acinetobacter radioresistens

A. radioresistensは至る所に分布しており、その蔓延性と病原性は未だ解明されていません。病原体が患者検体から分離された例は、数例しか確認されていません。

Candida albicans

Candida albicans - 疾患例、感染経路、薬剤耐性、および内視鏡リプロセスとの関連性。

Enterococcus faecalis

E. faeciumとE. faecalisは、臨床的に最も重要です。E. faecalisは、多剤耐性菌による院内感染を引き起こす最も一般的な原因の1つです。

Escherichia coli、EHEC(腸管出血性大腸菌)、ETEC(毒素原性大腸菌)、EPEC(腸管病原性大腸菌)

E. coliは、院内感染の最も一般的な病原体です。この病原体はさまざまな疾患を引き起こし、薬剤感受性率が低下した株が高い割合で示される可能性があります。

Klebsiella pneumoniae

ERCPに使用される十二指腸内視鏡に関する汚染率を調査した研究によると、Klebsiella pneumoniaeが高リスクの微生物であることが示されています。

Massilia spp.

Massiliaによる感染の文献報告はほとんどありません。感染のほとんどはMassilia timonaeによって引き起こされ、混合感染として、あるいは免疫抑制患者で発症します。

Pantoea spp.

Pantoea spp.の中で最も優勢な種であるP. agglomeransは、ヒトに感染症を引き起こすことが最も多い種です。主に免疫抑制患者がこの感染症に罹患します。

Pseudomonas aeruginosa

水媒介性として知られるPseudomonas aeruginosaもまた、多くの抗菌薬に対して耐性を示す強力なバイオフィルム形成菌です。

Roseomonas mucosa

Roseomonas mucosaは、この属の中でも最も臨床的に重要な種です。文献ではR. mucosaが原因として特定された感染症の症例が複数報告されています。

Shigella spp.

Shigella spp.は、世界的に細菌性胃腸炎の主因の1つであり、多剤耐性のグラム陰性菌の系統に属します。

Sphingomonas spp.

Sphingomonas spp.は、一般的に水中および自然環境中に存在し、幅広い疾患を引き起こす可能性があります。文献によると、最も一般的な感染経路は院内感染です。

Staphylococcus aureus

Staphylococcus aureusは、院内感染の最も一般的な原因の1つです。Staphylococcus aureusの一部の菌株は毒素を産生します。

Staphylococcus lugdunensis

S. lugdunensisは、CNSの中で最も病原性の強い菌種とされています。この細菌は、発生頻度は低いものの、S. aureusによる感染症に匹敵する、生命を脅かす感染症を引き起こす可能性があります。

Yersinia spp.

Y. enterocoliticaとY. pseudotuberculosisはエルシニア症を引き起こす病原体であり、世界中に蔓延しています。欧州において、エルシニア症は食中毒の中で3番目に多く報告されています。

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